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あの日のあたしが知らない事

Categoryこころ

あの子達の物を整理する気になれず
やっと家の中の『犬の物』の片付けに
着手したのは確か
夫婦だけの生活になった数ヶ月後の事






愛用していた
ティーツリーシャンプーのボトルが
ほんの少しだけ残っていて
もう使用する者が居ないのだから
捨ててしまっても良かったのだけれどね…
でも、もう二度と買う事はないから
捨ててしまえば匂いは忘れてしまう



一番はじめに見送ったくーるの時に
温もりや気配よりももっと最速に
思い出す事が出来なくなるのは
『匂い』だと思い知ったから
シャンプーは小さい瓶に閉じ込めた


ふっと咄嗟に香れば
すぐに『あの子の匂いだ!』
分かる自信はあるけれど
自力で思い出して懐かしむ事には
『匂い』はとても難しい












瓶にシャンプーを閉じ込めた
あの頃のあたしは
ふと思い出す度に瓶を開けて
香りを確認しては


『この香りもいずれ薄くなるのかな』



そう思っていた






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『あの日のあたしが知らない事』


またシャンプーを購入している事

あの匂いを纏い
スルスルなモフモフな預かりっ子達は
風呂あがり心地良さそうに
ふんぞり返って誰も例外なく寝ている事


夫を『寮長』としている事


瓶に閉じ込めたシャンプーの
香りを全く確認しなくなった事















今朝ふと思い出し
久しぶりに瓶を持って来て
『実は以前のシャンプーを取っておいてた』と
夫と一緒に嗅いでみた







『何で洗面所に同じシャンプーあるのに
 瓶にも保管してる?』


夫はとても不思議そうだった






そう不思議がられる事も



あの日のあたしが知らない事




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